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成瀬 功 「trans」

2005年04月12日(火)~ 2005年04月24日(日)
12:00~19:00 (最終日17:00まで)

成瀬 功

写真を始めた頃、カメラは私と世界を結ぶ触媒だった。
暗室で秘かに浮かび上がる虚像は、私の声なき言葉だった。
現実がどんどん希薄になっていくなかで、私の危うい自我は
写真というかたちをして、世界と接触することができた。
その頃の作品を、今回初めて個展で外に出すことになった。

実在するものしか映すことのできない写真の前では
撮るものも観るものも、等しく傍観者であり、体験者になる。
写真はそれ自体が触媒となって、人と人とを結びつける。
そして時に、観るものが自身と出会う鏡にもなる。

私の写真が、今回の個展がそんな出会いの機会になれればと思う。

略歴    
1973年  東京生まれ
1992年  渡米
1995年  大学で写真と文学を始める。
同時に大学新聞で写真部編集者、
翌年に芸術学部写真学科教授補佐として奨学金を受ける。
マスコミ学部で95、96年度、
芸術学部で96年度の最優秀写真賞を受賞。
1997年  テキサス州マスコミ全州大会にてスポーツ写真部門2位、
一般写真部門入選、在籍する大学新聞が総合優勝を果たす。
卒業後は地元新聞社でインターン経験後帰国。
広告写真スタジオでアシスタントを経験しつつ、
商業写真の道を断念。
3度のフランス放浪の末、現在はライターを生業としつつ
写真・詩作品を制作。 
2000年  第一詩集「記憶の道端」(沖積舎) で
初期写真作品3点を掲載。
「現代詩画展」に写真作品2点と詩を出展。
今回が初の個展となる。

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